部屋の模様替えで変わる私

50代からの心地よい暮らし。空間心理で選ぶ「安心の色」アースカラーの取り入れ方

Tags: 空間心理, アースカラー, 心地よい暮らし, 手軽な暮らし, 安心感

家族構成の変化と共に、家での心地よさを考えたいあなたへ

お子様が独立されたり、ライフスタイルが変わったりして、ご夫婦お二人での時間が増えたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。これからの時間を心地よく穏やかに過ごすために、ご自宅の空間を整えたいと感じているかもしれません。

実は、お部屋の色や配置は、私たちの心の状態に深く関わっています。大掛かりなリフォームや模様替えは大変に思えるかもしれませんが、色や配置のちょっとした工夫でも、心は十分にポジティブに変化するものです。

この記事では、空間心理の考え方を活かして、「安心感」や「落ち着き」をもたらすとされる「アースカラー」を手軽にご自宅に取り入れる方法をご紹介します。特別な知識は必要ありません。クッションや小物など、すぐに試せるアイデアを中心にお伝えしますので、ぜひ気になるところから試してみてください。

空間心理から見た「色」と「安心感」の関係

空間心理では、私たちは部屋の色や形、配置から無意識のうちに様々な影響を受けていると考えます。特に「色」は感情や気分に直接働きかける力を持っています。例えば、鮮やかな赤は活力を感じさせますが、落ち着いた青はリラックス効果をもたらすといった具合です。

そして、私たちが日々の生活で大切にしたい感情の一つに「安心感」や「落ち着き」があるのではないでしょうか。特に50代からの暮らしでは、家が心身ともにリラックスできる場所であってほしいと願う方も多いかと思います。

この「安心感」や「落ち着き」をもたらす色として、空間心理の観点からも注目されているのが「アースカラー」です。

心を落ち着かせる「アースカラー」とは?

アースカラーとは、その名の通り、大地や植物、木々、石など、自然界にある色合い全般を指します。具体的には、ベージュ、ブラウン、カーキ、テラコッタ、オフホワイト、くすんだグリーンやブルーなどです。

これらの色は、私たち人間が古来より自然の中で暮らしてきた記憶と結びつき、本能的な安心感や安定感をもたらすと言われています。派手さはありませんが、見ているだけで心が落ち着き、リラックスできるような穏やかな魅力を持っています。

アースカラーを部屋に取り入れることで、まるで森林の中にいるような、あるいは広大な大地に包まれているような、自然体でいられる心地よい空間を作り出すことが期待できます。

手軽に始める!アースカラーを取り入れる具体的なアイデア

アースカラーを部屋に取り入れるのに、大掛かりな工事や家具の買い替えは必須ではありません。いつもの暮らしに少しずつ取り入れられる、具体的なアイデアをご紹介します。

1. ファブリックで色を足す

最も手軽に部屋の印象を変えられるのが、ファブリックアイテムです。 * クッション: リビングのソファに、ベージュやブラウン、くすんだグリーンのクッションをいくつか置いてみましょう。これだけで空間に温かみと落ち着きが生まれます。 * ひざ掛けやブランケット: 肌寒い時に使うひざ掛けやブランケットを、アースカラーのものに変えてみませんか。ソファにかけておくだけで、見た目にも心地よさをプラスできます。 * カーテンやラグ: 部屋の印象を大きく左右するカーテンやラグマットを、淡いベージュやくすんだグリーン、ブラウン系のものに変えるのも効果的です。面積が大きいので、部屋全体の落ち着き感がぐっと増します。淡い色から試すのがおすすめです。

2. 小さな小物や雑貨に色を取り入れる

目につきやすい場所にアースカラーの小物を置くだけでも効果があります。 * 観葉植物の鉢カバー: プラスチックの鉢カバーを、テラコッタ(素焼き風)やブラウンの布製バスケットに変えてみましょう。植物のグリーンと自然な色合いが相まって、よりリラックスできるコーナーが生まれます。 * 花瓶や置物: リビングの棚や玄関に飾る花瓶、写真立て、キャンドルホルダーなどを、木製や陶器製、あるいはベージュやカーキ色のものを選んでみましょう。視界に入るたびに、穏やかな気持ちになれるかもしれません。 * 収納アイテム: リビングの散らかりがちな小物をまとめるバスケットやボックスを、編み素材や布製のアースカラーのものにすると、見た目にもスッキリしつつ、優しい雰囲気になります。

3. 家具や壁の一部に挑戦する

もう少し変化を楽しみたい場合は、家具や壁の一部でアースカラーを取り入れる方法もあります。 * 小さな家具: ソファの横に置くサイドテーブルを木製のものにしたり、リビングの一角にブラウンのオットマンやスツールを置いたり。一点投入でも雰囲気が変わります。 * 壁の一部: 壁全体の色を変えるのは大変ですが、アートポスターやファブリックパネルを飾る、あるいは簡単に貼ってはがせるタイプのウォールステッカーや壁紙を一部に取り入れる方法もあります。くすんだグリーンやブルーの壁の一部は、心地よいアクセントになります。

これらのアースカラーのアイテムを、特にリラックスしたい場所(ソファ周り、寝室、読書コーナーなど)に意識して配置してみましょう。

アースカラーがもたらす心の変化

アースカラーを部屋に取り入れることで、次のような心の変化が期待できます。

まとめ

50代からの暮らしは、ご自身の心と向き合う大切な時間でもあります。お部屋の色や配置は、そんな心の状態に寄り添い、ポジティブな変化を促す力を持っています。

特にアースカラーは、手軽に安心感と落ち着きをもたらしてくれる素晴らしい色合いです。何も難しいことはありません。まずはクッションの色を変えてみたり、小さな観葉植物にアースカラーの鉢カバーをつけたりと、できることから少しずつ始めてみてください。

小さな色の変化が、きっとあなたの心に穏やかさをもたらし、日々の暮らしをより心地よいものにしてくれるはずです。ぜひ、あなただけのアースカラーコーディネートを楽しんでみてください。