模様替えは大変?空間心理でクッションとひざ掛けの色・配置を変えるだけ!手軽に心地よい空間づくり
夫婦二人の暮らし、家の雰囲気で心も変わるのを感じていますか?
お子様が独立されて、ご夫婦お二人での暮らしが中心になったという方もいらっしゃるかもしれません。広くなったお部屋を見回して、「この空間をもっと心地よくしたいな」「なんだか物足りないような…」と感じることはありませんか?
暮らしの変化に合わせて、お部屋の模様替えをしたいと思いつつも、家具を動かしたり、大きな買い物をしたりするのは大変だと感じていらっしゃるかもしれませんね。でも、実は大掛かりなことをしなくても、お部屋の雰囲気はぐっと変えることができるのです。
このサイトでは、空間心理の知識を活かして、部屋の「配置」や「色」が私たちの心にどのような影響を与えるかをお伝えしています。今回は、もっとも手軽に、すぐに試せるアイテムの一つである「クッション」と「ひざ掛け(ブランケット)」に注目して、心地よい空間と前向きな心の変化を手に入れるヒントをご紹介します。
空間心理って?なぜクッションとひざ掛けが効果的?
空間心理では、私たちが過ごす空間の色や形、配置、素材などが、知らず知らずのうちに心や気分に影響を与えていると考えます。例えば、散らかった部屋では落ち着かない、緑の多い場所に行くと心が安らぐ、といった経験は、まさに空間が心に影響を与えている例と言えるでしょう。
クッションやひざ掛けは、まさに空間心理を活用するのにぴったりのアイテムです。
- 色や柄: 視覚を通して気分に直接影響を与えます。
- 素材感: 触覚を通して安心感やリラックス効果をもたらします。
- 配置: 空間にアクセントを加えたり、特定の場所に視線を集めたりすることで、部屋の印象を変え、コミュニケーションや行動に影響を与えます。
しかも、これらは大きな家具と違って、簡単に移動させたり、色や柄を変えたりできるため、「手軽に空間心理を取り入れたい」という方に最適なのです。
手軽に試せる!クッションとひざ掛けの色と配置アイデア
それでは、具体的にどのようにクッションやひざ掛けを活用すれば良いのかを見ていきましょう。ご夫婦お二人の時間や、お孫さんがいらっしゃった時など、暮らしのシーンに合わせて考えてみます。
色で心の状態を変える
-
リラックスして穏やかな時間を過ごしたい時: リビングのソファや寝室のベッドに、青色や緑色、あるいはアースカラー(ベージュ、ブラウン、オフホワイトなど)のクッションやひざ掛けを取り入れてみてください。青は心を落ち着かせ、緑は安心感や調和をもたらす色とされています。アースカラーは自然を感じさせ、ゆったりとした気分にさせてくれます。複数の色を使う場合は、トーンを合わせるとまとまりが出て心地よい雰囲気になります。 例:ソファにアイボリーのひざ掛けと、ネイビーまたはグリーンのクッションを数個置く。
-
気分を明るく、前向きになりたい時: 差し色として、黄色やオレンジ、ピンクといった暖色系のクッションやひざ掛けを少し取り入れてみましょう。これらの色は活動的でポジティブな気持ちを促すと言われています。面積が小さくても、明るい色が目に入るだけで気持ちが華やぎます。 例:椅子の上に明るい黄色のクッションを一つ置く。畳んだオレンジのひざ掛けをソファの肘掛けにかける。
-
お孫さんが来た時に、楽しい雰囲気をプラスしたい時: 普段は落ち着いた色を使っている場合でも、お孫さんが来る時にだけ、子供が喜ぶような明るい原色(赤、青、黄色など)や可愛らしい柄のクッションをプラスしてみるのはいかがでしょうか。子供たちが遊びやすいスペースに置くと、そこが楽しい場所だというサインになります。ただし、あまり多すぎると落ち着きがなくなってしまうこともあるので、数個に留めるのがおすすめです。
-
季節の変化を楽しみたい時: クッションカバーやひざ掛けの色を変えるだけで、お部屋に簡単に季節感を演出できます。
- 春: パステルカラー(ピンク、水色、ミントグリーンなど)で爽やかさを。
- 夏: 青や白、ターコイズなどで涼やかさを。麻やコットンのサラッとした素材も良いでしょう。
- 秋: 深みのある赤、オレンジ、ブラウン、マスタードなどで温かみを。ウールやコーデュロイの素材も合います。
- 冬: 赤、グリーン、ゴールドなどの暖色系や、白、シルバーなどで温かく華やかな雰囲気を。フリースやファー素材のひざ掛けも活躍します。
配置で空間とコミュニケーションを変える
-
安心感と居心地の良さを高める: ソファのコーナー部分や、椅子の背もたれ、ベッドの枕元など、体に沿わせたり、もたれかかれる場所にクッションを置くと、視覚的にも触覚的にも安心感が増します。ひざ掛けも、すぐに手に取れる位置に置くことで、寒さをしのぐだけでなく、くつろぎのアイテムとして心理的な安心感をもたらします。
-
会話が弾むリビングにする: ソファの中央や、ラグの上など、人が集まる中心にクッションを置くことで、そこに自然と視線や体が向きやすくなります。会話をする際に体を少しこちらに向けるなど、コミュニケーションがスムーズになる効果が期待できます。 例:夫婦が座るソファの間に、二人が使えるサイズのひざ掛けをかけておく。
-
お孫さんのための遊びやすいスペースを作る: リビングの床に、大きめのクッションをいくつか並べたり、厚手のひざ掛けやラグを敷いたりして、子供たちが安全に座ったり寝転がったりできる柔らかいエリアを作ります。このエリアに、先ほどの明るい色のクッションを置けば、そこが遊び場だと分かりやすくなります。家具の配置を変えなくても、布製品で区切ることで、一時的な子供スペースを手軽に作ることができます。
小さな変化が、心地よい空間と心につながる
クッションやひざ掛けといった、身近な布製品の色や配置を少し工夫するだけで、お部屋の雰囲気は驚くほど変わります。そして、その空間の変化が、あなたの心にもポジティブな影響を与えてくれるはずです。
「なんだか気持ちが晴れないな」「もう少しリラックスしたいな」と感じた時は、まずはクッションの色を明るいものに変えてみる、ひざ掛けを心地よい素材のものに変えてみる、といった小さな一歩から始めてみませんか?
大掛かりな模様替えをする必要はありません。お手持ちのアイテムの色や配置を変えてみたり、お気に入りの色や肌触りの布製品を一つ加えてみたり。そんな手軽な工夫で、ご夫婦お二人の時間がより心地よく、お孫さんとの時間もさらに楽しくなるような、素敵な空間と、穏やかで前向きな心を手に入れてください。